与信管理(内部統制管理)及び与信管理のシステム作りの基本を学ぶ

与信管理をはじめよう

  

  

 倒産が多発する不景気 あなたの会社を連鎖倒産から守るには与信管理強化が必要です

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6. STEP2 「判断基準の作成」

1.与信管理とは

 

2.当サイトのスタンス

 

3.与信管理のサイクル
  

4.取引先の分類
 
2つのタイプ
 絞り込む

  

5.STEP1「情報収集」

 審査に必要な情報ソース

 会社の基本情報

  公的資料

 決算書

 信用調査会社の評点

 営業マン情報

 割り切ることも大切

  

6.STEP2「判断基準」

 判断基準の作り方
 積上方式

 減点方式
 

7.STEP3「審査」

 信用調査会社の評点

 MIX法

 点数でランク付け

 誰が判断を下す?

 

8.STEP4「与信限度額」
 
何のために設定するのか
 与信限度額の計算方法

 

9.STEP5「モニタリング」
 
債権残高管理
 営業マンの報告
 クレーム防止
 カネ払いには厳しく

 

10.STEP6「次年度」
   

11.危ない噂が出た
 
取引を続ける
 取引をやめる

 

12.応用編(管理強化)

 与信管理規定

 契約管理

 教育

 保険

 倒産防止共済

 お奨めの書式集

 

13.取引先が倒産した
  

 当サイトの運営者

 お問い合せ

 

 

 
[判定基準]

 さまざまな情報を集めた後、それらを基に、どのように判断するか?

 一番迷うところです

 でも、この基準を作ることが会社にとって最大の財産となるのです

  

 そして、判断基準を作る際に、最も大切なのは

 『客観的』であるということです

   

 つまり、誰でも同じように判断できることが求められるのです

   

 また、判断をするのに時間がかかってしまうようでは

 社員の生産性が落ち

 無駄なコストが増えてしまいます

  

 販売機会損失にもつながりかねません

 効率的に判断できるというスピーディーさも重要です

  

  

  

[判定基準の作り方]

 信用調査会社の点数をそのまま使っている場合が多いものです

 しかし、営業マンが取引先を見る目を養うためにも

 情報ソースを独自に点数化すべきです

  

【情報ソースの配点を決める】

(1)積上方式

 点数評価する審査項目を限定し、配点化する方法です

  

【参考例】

●業歴・規模 ・・・ 業歴、社員数
業歴 社員数

点 数

10年以上 300人以上 10
10年以上 100人未満 9
10年以上 50人未満 8
10年以上 10人未満 7
5年以上 100人以上 6
    ・・・

      

●経営幹部 ・・・ 役職数、役員年齢

役職数

役員年齢

点数
30人以上 40〜59歳 10
10人以上 40〜59歳 9
10人以上 60〜69歳 8
5人以上 40〜59歳 7
5人以上 60〜69歳 6
10人以上 70歳以上 5
    ・・・

      減点項目:内紛、役員に倒産歴あり

    

●収益性 ・・・売上と利益の動向 

売上

利益

点数
増収 増益 10
減収 増益 8
増収 減益 5
減収 減益 3
増収 赤字 0
減収 赤字 −3

          売上規模によりさらに細分化

  

●財務指標(各指標ごとに配点)

自己資本比率 点数
90%以上 10
75%以上 9
50%以上 8
40〜49% 7
30〜39% 6

  

・・・

   

借入金対月商比 点数
12ヶ月超 −1
10ヶ月以上 0
8ヶ月以上 2
6ヶ月以上 3

 

・・・

    

●販売力 ・・・ 役職数、役員年齢

取引先数

上場・官公庁数

点数
100 70 10
100 50以上 9
100 20以上 8

 

 

・・・

     減点項目:焦げ付き、マーケット縮小

    

●その他

 ・キャッシュフロー

 ・資金調達

 ・マーケットの将来性 

 ・営業マンの主観  等々に独自の配点を行ってみて下さい

     

   

  

 

 

(2)減点方式

 スタート時点の持ち点を100点とし

 そこから過去の事故例などを基に、リスク事項を減点化する方法です

 配点例としては

  ・1項目に該当するごとに△1点

  ・●個以上該当したら減点 など

   

[例:会社の基本情報]

   □資本金は少なすぎないか? 

   □従業員数は多すぎないか?

   □役員構成、役員の経歴は?

   □株主構成は? 信用度の高い株主か?

   □グループ会社の有無、業績は大丈夫か?

   □取引銀行数が多すぎないか?

   □メインバンクが変わっていないか?

   □取引先に業績不振の会社がないか

   □沿革をみて不自然な流れがないか?

   □業歴が3年未満ではないか?

   □どんな事業を行っているのか

   □商品・サービスは時流にあっているか?

   □本社の所在地が華美すぎないか?

   □本社ビルや向上などの不動産を所有しているか?

   □取引を希望するにに至った経緯は?

   

 【配点例】

  ・1項目該当ごとに △1点

  ・3個以上該当:△3点、

    5個以上該当:△5点

      7個以上該当:△7点

      10個以上該当:△10点

  

 【新規・既存別の視点】

  ・既存取引先のポイント:変化がないかどうか?

  ・新規取引先のポイント:特に『取引を希望するに至った経緯』は必ずチェック

 

 

[例:公的資料]

 ●商業登記簿
   □社名変更が繰り返されている

   □事業目的が幅広く脈絡のない

   □住所が頻繁に移転している

   □役員が頻繁に入れ替わっている

   □役員が一斉に入れ替わった(役員辞任登記がある)

   □債権譲渡がなされている(「現在概要記録事項証明書(債権)」

  

 ●不動産登記簿

   □表題部:所有者は誰か?

   □表題部:不動産の価値を推計

   □甲区:差し押さえや仮処分がないか?

   □乙区:担保権者が高利貸しになっていないか?

   □乙区:担保権者が個人名がないか?

   □乙区:担保権者が取引先ではないか?

   □乙区:担保設定が頻繁に繰り返されていないか?

 

 【配点例】

  ・1項目該当ごとに △2点

  ・3個以上該当:△6点、

    5個以上該当:△12点

      7個以上該当:△15点 

   

 【新規・既存別の視点】

  ・既存取引先のポイント:変化がないかどうか?

  ・新規取引先のポイント:特に商業登記簿を念入りに調査

  

  

  

[例:決算書]

 決算書を分析するには様々な手法や指標があります

 理想は営業マン自身が決算書の数字を読めるようになることです

 しかし、そこまで余裕がないというのであれば、まずは専門家に

 分析を依頼された方が無難でしょう

     

  決算書分析を依頼するなら?

   「財務リスク研究所」を検討してみて下さい

   ・点数とコメントで、取引先の財務状態が客観的に判断できます

   ・ビジュアル分析を用い、数字の苦手な方でも、キャッシュフロー

    バランスシートが簡単に理解できるようになっております

  

●代表的な財務指標

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【配点例】

  @まず、業界平均値などを用い、基準となる数値を決定

    例)自己資本比率 基準値32.7% 

  A基準値だけで判断する場合

    例)基準値32.7%を下回れば、△2点

  B基準値に幅を持たせて判断する場合

     例)基準値32.6%〜22.6%  △2点

      基準値22.5%〜20.0%  △3点

      基準値19.9%〜10.0%  △4点

      基準値 9.9%〜    0%  △5点 

          債務超過       △10点

     

 【新規・既存別の視点】

  ・既存取引先のポイント:変化がないかどうか?

  ・新規取引先のポイント:特に数字がよすぎる場合には要注意

    

   

  

 

[例:営業マン情報]

 決算書の情報や信用会社の情報は

 「過去のある一時点での情報に過ぎない」という点に注意が必要です

 

 結局は営業マンの日々の活動の中で感じ取った変化

 それが、とても重要な情報となります

 下記の項目に限らず、あらゆる動きに目を光らせてください

    

 営業マンが抱く直感は馬鹿にできませんので、

 「怪しい」と感じた時には

 しっかりとウラを取るようにして下さい 

 

  〜営業マンにチェックさせる項目例〜

  □発注が不規則になった

  □発注金額が急増し、その理由も不自然

  □ダンピングを頻繁に行うようになった

  □新たな取引先や怪しげな取引先との取引が急増した

  □扱ったことのない商品を扱いはじめた

  □社長の交友範囲が狭くなった

  □内紛が発生した

  □経理関係の社員の退職が増える

  □社員の入れ替わりが激しい

  □社員の応対が悪くなった

  □納入を中止した業者がある

  □納入業者が頻繁に入れ替わる

  □突然、TVCMや広告にお金をかけるようになった
  □インターネットで誹謗中傷が流れている

  □業界内で悪い噂が流れている

    

   *これらはあくまでも基本項目であり、

    独自のチェック項目を1つでも多く見つけることが

    あなたの会社のノウハウとなり、管理能力を高めます

 

   【配点例】

    ・1項目該当ごとに △1点

    ・3個以上該当:△3点、

      5個以上該当:△5点

         7個以上該当:△7点

         10個以上該当:△10点

   

    【新規・既存別の視点】

    ・既存取引先のポイント:変化がないかどうか?

    ・新規取引先のポイント:ビジネスモデルの検証 

   

 

      

 

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